ハニ・ヤヒーラ:母親の闘病とファイトキャンプ

There's rough, and there's Rani Yahya's fight camp in the final days of his mom's battle with lupus

By: Christian Stein and Fernanda Prates, The Blue Corner | February 28, 2018 10:15 am

ハニ・ヤヒーラは先週土曜日の試合で、またもグラップリングのお手本を披露した。その姿からは、オクタゴンに上がる前に彼がどれだけの犠牲を払ったかは想像できなかった。

ラッセル・ドーンを3ラウンド、アームバーで勝利した後、ヤヒーラは短いながら温かいスピーチをした。

「母さん、あなたがどこにいても愛しています。世界一の母親です。すべてに感謝します。」

こういった出来事に良いタイミングなどない。ただ、ヤヒーラの場合特に運が悪かった。彼の母親はUFC on FOX 28の11日前に亡くなっている。試合に出なくても誰も責めなかっただろう。ただ、母を追悼する一番の方法と考え、試合に出ることを決意する。

勝利することができたが、本来なら水分のコントロールや戦略の微調整をしなければならない時に、精神的にも肉体的にも大きなハードルを越えなければならなかった。

MMAjunkieにこう語る。

「母親は30年全身性エリテマトーデスを患っていた。この病気が内臓器官を蝕み出して、腎臓をやられて、最終的に亡くなる前はICUで挿管されていた。俺は試合の4週間前にアメリカン・トップ・チームに行ってファイトキャンプを締めくくろうとしていた。試合が決まってすぐに渡米の書類を準備して、飛行機に乗り込んだんだ。」

「アメリカに着いた後、母親がICUであと2-3日の命だって連絡があって、お別れを言うためにブラジルに戻った。ブラジルで、もしかしたら良くなるかもしれないって言われた。それで気分が上向いて、ATTに戻って残りの1週間のトレーニングをすることにした。」

フロリダで母の訃報を聞き、もう一度ブラジルに帰国する。

「母親の葬式だった。俺たちが背負わないといけない十字架だ。気が狂うような状況だった。辛い経験をしているけど、試合に向けて減量をしなければならないし、トレーニングもしなければいけない。疲労困憊していた。でもブラジルから帰ってきて、朝からATTに行った。」

「すぐにスパーリングをした。コーチは俺を休ませなかった。吐かないようにスパーリングをしたよ。気力が無くて、自信もなくなっていた。コーチは、いつも通りにやれているって言ってくれた。それで、少しずつ自信を取り戻すことができたんだ。」

その自信は土曜日の結果につながった。ヤヒーラはキャリア19度目のサブミッション勝利を収め、UFCとWECで7度のサブミッション勝利は、ユライア・フェイバーと並んでバンタム級史上最多となる。

「ブライアン・ケレハーとへナン・バラオンの試合の直後に、ショーン(シェルビー)にひとつ試合が決まったね、って言ったんだ。試合を考えるのに彼は苦労しなくて良い。俺とブライアン・ケレハーとの試合は最高の試合になる。俺はへナン・バラオンとATTで一緒にトレーニングして、友情を築いた。ブライアンが勝ったし、彼は勝利にふさわしい。彼は実力を証明したし、うまく戦った。でもあの試合を見るのは辛かった。だから、ブライアンと是非試合がしたい。」

「最終的には、トップ10、できたらトップ5の選手と戦いたい。去年、アルジャメイン・スターリングと試合をする予定だったけど俺が怪我をしてしまった。この試合も是非やりたい。最高のファイターを相手に自分の全ての力を見せたい。」

 

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