ケビン・リーは、ヘッドコーチのロバート・フォリスなしでファイトウィークを過ごすことが大変なことであると覚悟していた。
昨年亡くなったフォリスは数多くのトップファイターのヘッドコーチを務め、リーがトップ10まで上り詰める過程にも深く関わっていた。
リーはフォリスの死についてこう語った。
「今でも辛い。今でも色々な思いがある。振り返って埋めなければならないような感情だ。今週ロバート・フォリスが一緒じゃなかったことは辛かった。でも成長しなければならない。進化しなければならない。今でも彼のことを考えている。」
最初の10分で圧倒的な試合運びをした後、リーはバルボーザの爆発力のある蹴りを被弾。足元はふらつき立っているのもやっとの状態になったが前進してテイクダウンに成功する。
あの蹴りにリーは困惑していたはずだが、なんとかもちこたえバルボーザから5ラウンドTKO勝利を収めた。
リー曰く、フォリスの声が聞こえ落ち着きを取り戻して試合を続けることができたという。
「ダメージを食らった時も彼の声を聞くことができた。知ってるだろ。彼は世界一落ち着いた男だ。会場を支配していた。」
「ダメージを食らった時、ダウンした時、彼が俺の頭の中で指示を出し続ける。だから、ただその声を聞いて動き続けて前に出た。」
2018年のタイトル戦を目指すリーは、この勝利で自身初となるUFCトップ5入りを果たした。