Homeless at 13 and selling drugs to survive, Brent Primus is now 1 win away from being a champion
By: Ben Fowlkes | June 21, 2017 3:30 pm
ブレント・プリムスが16歳の時、銃を持った男たちがドアを開け部屋に侵入し、金銭と薬物を要求する。当時彼はその両方を持っており、そのことはオレゴン州ユージーンの誰もが知っていたため、驚くことではなかったかもしれない。ただこれほどの経験をすることは、決して普通ではない。
プリムスはMMAjunkieに語った。
「奴らは戻ってきて俺を殺すって言ったんだ。怖かったよ。奴らが戻ってきた時のために全ての部屋に銃を隠しておいたよ。」
今週土曜日夜、Bellator NYCでマイケル・チャンドラー(MMA通算16勝3敗、BMMA13勝3敗)のライト級タイトに挑戦するプリムス(MMA通算7勝0敗、BMMA5勝0敗)は、別の生き方を考え始めることになる。人生を変える時だったのかもしれない。彼が歩んでいたデコボコでスリリングな人生には、悲惨な結末が待ち受けていたかもしれない。抜け出す方法を探すべき時だったのかもしれない。
32歳のプリムスは、過去を振り返ると、自身の激動の人生が悪い結末を迎えなかったことが信じられないことがあるという。そういう人生から彼はスタートしている。
彼は13歳の時に義父から家を追い出されている。二人の関係は決して良好でなかったが、突然最悪の関係になった。
「本当の父親は、人生のほとんど刑務所の中だった。お袋が俺たち兄弟を育ててくれた。最高の母親だった。俺たちを育てるために必死に働いていたよ。でも、俺が9歳の時、俺の義理の父親になるこの男と出会う。俺たちはうまくいかなかったね。彼は軍人あがりで、俺は賢い子供だった。本当にそうなんだ。俺は言い合いの最後に何か言わないと気が済まなくて、軍人あがりの彼はそれが気に入らなかった。とにかく俺のことが嫌いだったんだと思う。」
ある日、義父はプリムスに家を出るように言い、プリムスはその通り家を出る。13歳で金も仕事もスキルもなかったらどうなるだろう?
「多分、彼はそれで俺を矯正できると思ったんだ。それで俺が戻ってきて一緒に住ませてくれって懇願すると。でも俺はいつだって頑固なんだ。」
彼はそれから1年ほど、友人たちの家のソファーでしのぐことになる。なんとかして仕事を得ようと、ユージーン中のファストフード店に車で連れていってもらい、仕事に応募したこともある。しかし、14歳の少年を雇う店はなかった。そのため近くの農場で現金払いの仕事をしていたという。
「それで、14歳ぐらいの時、あるヒッピーの男に出会ったんだ。彼は俺にハッパを渡して『お前の友達に売れるか試してみろ』って言う。俺は1日でさばいたよ。」
すぐに彼は大麻を売って1日に数百ドルも稼ぐようになり、その収入で自身の造園業を始める。昼間は草刈りや庭木の剪定をし、夜は学区の異なる3つの高校で「最高のハッパ(大麻)」を売っていたという。
彼は家を借りるに十分な収入を得られるようになる。その結果どうなるかは想像できるだろう。親の監視のない、ドラッグディーラーが住むこの家はすぐに「パーティーハウス」になった。
「学校に行けとか、何かをやるように言う親はいなかった。友達とウォルマートに行って、ビデオゲームとかあらゆる種類のスナック菓子を買って、俺の家に持って帰る。当時は、それはそれで楽しかった。でも、心の底で絶望とか怒りを感じていたんだ。週に少なくとも1、2回は殴り合いの喧嘩をしていたよ。」
侵入強盗は、人生を変えるべきかもしれないというサインだった。彼の右の拳も啓示の一つになった。プリムス曰く、常に痣で青黒かったという。喧嘩ばりしているプリムスに、友人の一人がそれで金を稼ぐべきだと提案する。それで収入を得ている人間がいるのに、なぜそんなことを無給でやるのかと。
友人はプリムスを地元のMMA大会に登録する。プリムスはもちろん乗り気だ。
「それまで全くトレーニングをしたことがなくて、試合の2週間前に柔術のジムに行ってどんなもんか試したんだ。そこの全員に勝つ自信が100%あったけど、逆にやられてしまった。全員からチョークを決められてコテンパンにやられたよ。自分の方が力もあるし身体能力も高いはずだけど、彼らはブラジリアン柔術をやってたんだ。その日に柔術の虜になった。」
その2ヶ月後に造園業を売却し、大麻を売ることも辞める。飲酒もパーティーをすることもなくなった。
「全てを柔術に注いだよ。俺の人生を救ってくれたものだから。」
最近は母親や義父ともある程度はうまくやっている。急に関係が変わることはなく、過去を洗い流すことは難しい時もあるという。
「でも、それは同時に今の自分を作っている。13歳の時、毎日腕立てと腹筋を1,000回やってたよ。義父にお前は負け犬だって言われて、いつか強くなってぶっ倒したいって思ったし、彼が間違っていることを証明したいって思ったんだ。あの時のことがなければ今の俺がないのは確かだね。」
プリムスは、チャンドラーとのタイトル戦でもこの不屈の精神が力になることを願っている。経験やレスリング力で不利なことは承知だ。勘違いするつもりはないという。ほとんどの人間がチャンドラー勝利を予想していることも分かっている。
バス停のベンチで寝ていた少年からマジソン・スクエア・ガーデンでペイパービューのタイトル戦をするまでになった男には、意思の強さと不屈の精神がある。
テレビ放映されるケージ内での戦いで恐れることがあるだろうか。ここに辿り着くまでに、私生活で数多の逆境に勝ってきた男だ。同じように逆境に勝つ可能性はある。MMA界が見守っている。
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