by Shaun Al-Shatti@shaunalshatti Nov 22, 2016, 11:55pm EST
コナー・マクレガーとネイト・ディアスのライバル関係は、2016年のMMA界の話題の中心となった。マクレガーがUFC 205でライト級のベルトを手にした今、二人のペイ・パー・ビュー・スターのラバーマッチは、2017年中に組まれる可能性が非常に高い。
火曜日、ディアス兄弟の兄ニック・ディアスは、めずらしくインタビューを受け、記録破りの大会となったUFC 202での再戦を振り返った。年間最高試合といえるこの戦いは、マクレガーがマジョリティー・デシジョンで勝利している。ニックは、ネバダ州・アスレチック・コミッション(NAC)への罰金の支払いが残っていたため、弟のコーナーに立つことを許されなかったことが残念だと語った。そして、彼がそこにいれば、ほんのわずかだけネイトの有利に働いたと語る。
ニックはOpie Radioに語った。「わずか1インチだ。この違いで試合の展開が変わったかもしれない。俺はその1インチを動かすことができた。彼らは俺を近寄らせたくなかった。それがネイトの大きな力になることを分かっていたんだ。」
「自分だったらどう指示をするか考えながら試合を観ていたよ。彼とは違った視点で物事を見ることができた。自分がやっていることだし、どうすばいいか分かるんだ。公式みたいなものだよ。わかるかな?それで、おい、ここはこうすべきだぞって感じだった。3ラウンド、あるいは4ラウンド、もし俺があそこにいれば、戦略をうまくまとめて奴をフィニッシュすることができたよ。」
ディアス兄弟は、二人とも強いプレッシャーをかけてボクシングをする同じスタイルで、長い戦いのキャリアでは、お互いのコーナーを務めてきた。しかし、UFC 202のマクレガーとの再戦では、ニックはNACに課された罰金の一部25,000ドルを払っていないため、コーナーに就くことを禁じられていた。ニックは、薬物テストで大麻の陽性反応が出たというおかしな理由で、NACから18ヶ月の欠場と75,000ドルの罰金を課されていた。
ニックは、ネイトのロッカー・ルームへの立ち入り、オクタゴンから6列以内に近づくこと、さらにオクタゴンの近くでネイトやコーチ達と話をすることを禁じられていた。そのため、昔からのボクシング・コーチ、リチャード・ペレスの他には、スクラップ・パックのメンバー、ギルバート・メレンデスとジェイク・シールズがネイトのコーナーに立つことになった。
ニック:「メレンデスがいてくれた。メレンデスは素晴らしいファイターで、すごくスマートだ。彼は状況をちゃんと理解できる。でも、彼らはトレーニング・パートナーで、ファイト・スタイルが全く違うんだ。彼はレスラータイプで相手の上を取るタイプだ。だから、ギルバートが彼に出す指示は、どちらかというとギルバートだったらどうするかの戦法なんだ。でも俺が指示することは、あいつの戦法にあっているんだ。」
「ギルバートが役に立たなかったとか、間違った指示をしたとかっていう話ではない。ギルバートが的確な指示を出さなかったってわけじゃなくて、単に彼は俺と同じ視点では見ていなかったってことなんだ。だから、少し辛かった。あそこで試合を見るのは辛くて、テレビで試合を見ていたけど、俺は何もできなかった。辛かったね。マクレガーをどこかのタイミングでフィニッシュできるって考えていた。3ラウンドとか。あの状態から立ち直すはずはないだろって思ったよ。」
結局、ニックはスポーツ・エージェント、ジェームズ・バレンジーの高級ボックスシートで試合を観戦することになったが、周りは「お金持ち連中」だったため、弟の人生最大の試合を見ているのに大声で叫ぶこともできず、惨めな気分だっという。
最終的には、マクレガーがほぼ壊滅的な状況を耐え、ネイトを破り戦績を1勝1敗とした。その間、ニックはオクタゴンから遠い場所で試合を観戦し、自分だったらどういう指示を出すか考えていたという。彼の指示は、必ず実現するであろうラバーマッチまでおあずけになった。
ニック:「俺だったら、奴にパンチを出すなって指示したよ。やつは自分から動かないで様子をみながらカウンターばかり狙ってたんだ。だから、やるべきことは、フェイントをかけて、軽く手をだして、手玉にとればいいんだ。そのやり方がいいんだ。でも、彼は前に出た。1ラウンドは落ち着いて戦えていなかったけど、俺だったら、気持ちを正しい方にもっていくことができた。」
「それに、俺が彼の前で、冗談をいったりできれば。左利きだし、3人とも同じスタンスだから、一緒に戦うのに俺のような人間は他にいない。だから、もし俺があそこにいれば、少しは役に立てたはずだって思ってしまうよ。」